香川大学医学部 ゲノム医科学・遺伝医学  

研究室

ごあいさつ

新しい年を迎え、皆様にとって幸多い輝かしい一年になりますことを心よりお祈りいたします。
さて、昔から「光陰矢の如し」とよく云われて参りましたが、教室も開講して3年目になりました。一からのスタートではありましたが、大学の三本柱である教育、研究、診療に貢献すべくスタッフ一同全力で取り組んで参りました。今年も教育、研究、診療の各領域について個人としてチームとして明確な目標を掲げて昨年よりもレベルアップして参る所存です。
教育に関しては、医学部生の系統講義として「分子遺伝学」「医療倫理学・臨床遺伝学」「内分泌学・ゲノム医科学」の3分野を担当することが定着して参りました。これらの講義を有機的に関連付けることで先人の発見した基礎医学的な業績が臨床医学に応用されていることを学ぶ、すなわち臨床医学を学ぶためには基礎医学的な知識が不可欠であることをメッセージとして教えていくためにさらなる内容のブラッシュアップを図っていきます。医学実習Iには、昨年、今年度と各3人の医学部1年次生が自分のDNAを採取して遺伝子多型の研究を行い、遺伝子を身近に感じてもらえることができました。3年次生の基礎医学実習では個人のニーズに応じた課題で基礎医学研究の必要性を理解してもらえるように様々な研究テーマを考えています。
ゲノム医科学・遺伝医学は、新しい医学領域であり、ゲノム医療や遺伝医療に直結することから学生教育もますます重要な位置付けになるものと確信しています。
研究に関しては、小川助教が昨年からGalectin-4ノックアウトマウスの作製をはじめ今年はその解析を行うなかで新しい知見が得られるものと楽しみにしています。早田助教も、病院のゲノム解析室で「香大がんリスク遺伝子パネル35」の解析を行いながら、他科との共同研究や自身のテーマを遂行するべく計画を立てています。私は、がん研究が主体になりますが、診療とも関連する遺伝性腫瘍症候群に関連する研究やこれまで取り組んできた様々ながん種でがん化やがん転移に関与する遺伝子の探索、またがん細胞に対する希少糖の効果、共同研究であるマイクロRNAを利用したがんの早期診断の確立など、様々な研究に関わり、基礎医学研究の発展のなかにいられる存在でありたいと今年は一念発起して研究をメインに取り組んでいきたいと考えています。特に、大学院生への研究指導はこれからの医療を担う人材育成として重要な優先事項であり、研究へのモチベーションを高められるような環境作りを我々だけでなく医学部の基礎医学系講座で連携を図りながら構築していきたいと考えています。
診療に関しては、臨床遺伝ゲノム診療科で「香大がんリスク遺伝子パネル35」を昨年3月から開始することができました。門脇前病院長、杉元病院長をはじめ病院執行部の方々、西山医学部長のご英断に感謝するとともに、早田助教が中心に認定遺伝カウンセラーの十川特命助教と髙倉さん、事務の方々のご協力があり実現できました。ゲノム医療のなかの遺伝医療として不可欠な遺伝学的検査を自前で実施できる体制を構築できたことは、まさに我々のチーム力があってのことで、明るい未来を垣間見ることができました。本検査を多くの方に知っていただき、受けてみたいと思ったときにいつでもお受けいただけるようにお待ちしております。
通常の遺伝カウンセリング件数も急増しており、院内では診療科横断的な遺伝医療への対応が浸透しつつあるものと嬉しく思っております。
今年も日々の診療経験を大切に丁寧な医療を行いながら、チャレンジすることを恐れずに常に新しいことにも取り組んで成果を積み重ねていきます。
今後とも変わらぬ温かいご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2026年(令和8年)1月7日

                 隈元 謙介

archive

Staff
スタッフ紹介

役職氏名専門分野
教授隈元 謙介
Kensuke Kumamoto, M.D., Ph.D.
遺伝性腫瘍、分子生物学
助教小川 崇
Takashi Ogawa, Ph.D.
分子腫瘍学、細胞生物学、タンパク質科学
助教早田 正和
Masakazu Soda, M.D., Ph.D.
遺伝子検査
協力研究員駿河 咲希
事務補佐員宮本 早都子事務全般